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コラム:ビザ申請費用について思うこと

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海外生活経験の長いスタッフによる海外生活や海外旅行、ビザに関するコラム。テーマは自由ですが、日々気になることから、役立つ情報など様々な情報を御提供致します。

ビザ申請費用について思うこと

■カード決済手数料の不思議

本日よりオーストラリアのビザ申請費用をクレジットカードで決済すると、クレジットカード決済手数料が加算されることに変更されました。具体的に言いますと、

Visa、Masterカードで決済する場合 - 1.08%
American Express、JCBで決済する場合 - 1.99%
Diners Club Internationalで決済する場合 - 2.91%

がそれぞれ申請費用の上乗せされることなったのです。申請費用が安いものであれば数百円の話ですみますが、永住ビザなどは3000ドル程度かかるものや、投資退職者ビザなどでは2回目の申請費用は1万ドルを超えますので、2%のカード決済手数料が100-300ドルの追加負担になります。

確か日本の場合にはカード決済手数料をカード利用者に負担させてはいけないというルールがカード加盟店に課せられていると思います。というよりもオーストラリアが唯一カード決済手数料をカード利用者に負担させても良いと定めている国のようです。

そのため今回のような政府への申請料なのに支払い方法により差が出るというなんともアンフェアな制度が成り立ってしまったわけです。


■ビザ申請料の高騰

お金

そもそも最近の傾向として、各国ともにビザ申請費用を高額に設定する国が増えているように感じます。

1回6カ月の滞在にも拘わらずイギリスのビザ申請料は約15000円にもなります。まあ、日本人の場合にはビザ取得は不要なのでこの負担はごく限られた人に課されているだけなのですが、高いと感じます。

最近だとオーストラリアの学生ビザの申請料が初回の申請で約5万円、更に2回目の申請をオーストラリアで行うと、5万円+7万円の追加料金が掛かるので合計で12万円もの申請料を政府が徴収しているのです。

それでなくても学校で勉強するために授業料などをその国の学校へ支払っているにも拘わらず、勉強するために必要なビザの取得に政府が12万円もの費用を徴収するなんてちょっと度が過ぎている気がします。

ちなみに昔は家族単位でビザ申請料はとっていた(何名申請しても1家族であれば料金は同額)のですが、現在は配偶者の追加料金やお子様の追加料金など人数が増えれば増えた分だけ費用を取ることになっています。

こうして考えると、ビザ申請というものが1つの外貨獲得のために利用されているのではないかとさえ感じます。

ちなみに 2010年9月8日より米国で実施されている渡航認証許可証ESTAの申請に対して米国政府は14ドルの費用を徴収しています。2013年のアメリカへの入国者数が約3,000万人。

このうちの半分がESTA利用者だとしても米国政府がESTAの導入で得られる年間収益は21億ドル(約215億円)となります。大きな外貨収入源ですね。

関係ありませんが、215億円ってどのくらいの金額なのかと思い、検索したところ、 「スマートフォン向け放送局「NOTTV」の赤字」と同額だそうです。